天帝妖狐 (集英社文庫)
「天帝妖狐 (集英社文庫)」のレビュー・感想

【もう一つの天帝妖狐】
乙一先生の作品の中で私が一番好きなものが、集英社文庫版の天帝妖狐です。
ですがこちらは、文庫とは何もかもが違います。
主人公の苗字や、コックリさんとして降臨したサナエとの契約で人の体を失うたびに異形のバケモノへと変わっていく等の設定は変わっていませんが、文庫と比べるとこちらは表現もソフトで緊迫感も無く、読後のやりきれなさも少ないですから、こちらの方が読みやすく大衆受けしやすいかもしれません。
杏子がどんくさい子になっていて驚きますが、これはこれでアリかも……と思えてくる...
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【乙一!】
不気味で不穏な空気が文章から伝わってきて、
現実ではありえない話なのに引き込まれるし違和感を覚えない。
内容も斬新だしおもしろいんだけど
最後がすっきりしないというか、ちょっともやもやが残る。
でも間違いなく良作。

【馬鹿にしててすまんかった】
この作者は『低年齢でデビュー』を売りにしているため、
どうせ同年代のガキをターゲットにした、子供だましの駄文だろうと思い込んでいた。
ところが読んでみると大違い。
う、うまい。なんてこった……。
まさにプロ作家の筆力が余すところなく発揮されている短編集です。
ある短編はぎりぎりまで削ぎ落とされた短文が続く。
シャープで軽快な語り口。それでいて説明不足はどこにもない。
もちろんストーリーも秀逸。
まず読み手を軽く笑わせて、ハラ...

【乙一噂での期待以上に素晴らしかった】
あちこちで激押しする声を聞いてはいたんですが、
後味の悪いホラーだとイヤだなと食わず嫌い。
たまたま手に取った形でしたが、
まだ十代ながら老練なテクニック、
それでいて十代まっただ中のみずみずしい感性、
うならされる着眼点、
ハッピーエンドではなくても
お為ごかしでない救いがある。
これから追いかけていくことになりそうです。
ただ、題名は2編ともどうなのかなぁ。
これ、「仮面舞踏会」かなぁ・・・何か一ひねりあるのか?
「天帝...
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