変身 (新潮文庫)

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大人向けの衝撃
味の濃い小説
毒虫というメタファー
不条理
発売日:1952-07-30
ランキング:1926位

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「変身 (新潮文庫)」のレビュー・感想

【大人向けの衝撃】
この本は10代の若い人より、20代半ば〜30代以降の大人に向いていると思った。

若い人が読書感想文目的で、薄い本だからといった感じで読むと疲れるはず。ご注意を!

大きな虫になってしまった主人公。いつも家族の為に生きてきた。
虫になっても頭と心は人間のまま。それが一番辛い。
主人公はある時は強く家族を思い
ある時は家族を憎み、しかし虫のままだから何も出来ず、自室を這い続ける。

家族はそんな主人公をゴミのように扱うだけ。全く、醜いのはどちらだろう?

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【味の濃い小説】
村上春樹の「海辺のカフカ」を読んだが、本物のカフカを読まないとと思い、手に取ってみた。

ある朝ベッドで目を覚ますと自分は虫になっていた!という有名な物語の発端は衝撃的。そして、自分に対する家族の反応によって、孤独と疎外感にさいなまれ、やがて死んでいく。

ストーリーの滑り出しは奇想天外なのだけど、それからの展開はとてもリアルな心理理描写が特徴的で、内省的な示唆に富む。短編小説だけど、というか、それ故にこそ、迫真性が感じられる。この物語には色々な解釈があると思うので、その...

【毒虫というメタファー】
ある朝、夢から目覚めると自分が寝床の中でひっぴきの巨大な虫に変わっているのを発見する主人公。
謎は解明されぬまま、日々が過ぎていく…。

外形が変化することによって周囲の態度は豹変し、暗い闇の中へ葬り去られてしまう。
毒虫は「排除されるもの」のメタファーだったのではないでしょうか。

【不条理】
ある朝、起きたら甲殻をしょった虫になっていた。

不可解。不条理。不可思議。
どういう言葉がいいか分からない。

作品が、何を目的としているかはわからない。
存在の基盤の稀弱さを語っているのだろうか。

カミュの異邦人と同じような文脈を感じた。

ちなみに、カフカとは、チェコ語で、カラスとのこと。